【Google Colab】Googleが公開した最新の手振れ補正をいち早く試してみる

この記事について

2022/9/8にGoogleが「MAXIM: Multi-Axis MLP for Image Processing」という強力な写真補正モデルをオープンソースで公開しました。この写真補正モデルには、手振れ補正、低照度写真の復元、ノイズ除去、もやの補正、水滴の除去などが含まれます。

この写真補正モデルを使うにはGPUなどを搭載したマシンでなければ現実的な速度で処理することはできませんが、Googleは機械学習の研究用にGoogle Colabという一定量無料でGPUを使うことができる環境を用意してくれていますので、これを使って試してみました。

Google Colabでは、作成したテンプレート(Colab ノートブック)を配布できます。以下にMAXIM利用するために私が作成したテンプレートを配布し、使い方を示します。

エンジニアでなくても使用できるよう作成、解説しますので、せっかくとった写真の手振れがひどいなどで悩んでいたみなさんは是非試してみてくださいね。

手振れ画像サンプル

↓MAXIMによる手振れ補正後

MAXIMによる手振れ補正後の画像

環境の準備

まずGoogle Colabを使用するにはGoogleアカウントが必要です。

また、1度に一気に複数枚処理したい場合には、Google Driveを用意ください。これもGoogleアカウントがあればOKです。

準備後以下をクリックしてください。Colabノートブックが開きます。

Open In Colab

使い方

まずは、GPUを使うための設定をします。

Colabノートブック上部のメニューの「ランタイム」→「ランタイムのタイプ変更」をクリックしてください。

ハードウェアアクセラレーターが「GPU」になっていれば、そのままでOKです。「None」「TPU」の場合は「GPU」に変更し、保存を押下してください。

次にMAXIMを使う環境のセットアップをします。セットアップしたの再生ボタンをクリックし、再生ボタンが元に戻るまでお待ちください(3分くらいかかります。)

その後は行う補正内容によって異なります。手振れ補正を1枚の写真に対して行う場合はブレ除去したの再生ボタンをクリックしてください。すると写真のアップロードを求められますので、手振れ補正したい写真をアップロードしてください。しばらくして、補正後の写真が出力されます。保存したい場合は右クリックでダウンロードしてください。

複数枚を一度に同時に処理したい場合はまず準備としてGoogleドライブに任意のフォルダ名でフォルダを用意し、そこに処理したい写真をすべてアップロードします。

その後ノートブックに戻り、「Googleドライブのマウント」下の再生ボタンをクリックします。

すると認証を求められますので、認証してください。

完了後「MAXIM実行」右の「maxim_task:」から実行したい内容を選択、「target_folder_name:」に対象の写真を保存したフォルダ名を入力し、再生ボタンをクリックしてください。しばらくして再生が終わると、Googleドライブのフォルダのサブフォルダとして「maxim_result」というフォルダが作成され、処理の結果が出力されます。